2015年3月26日木曜日

英語の力について 

僕は、現在、アメリカを本社とする会社に勤めていて、上司もアメリカ本土にいる米国人という環境の中で仕事をしています。

なので、日常的に英語が必要な生活をしているのですが、そういう会社の中の中にいると、「英語力」をいくつかのカテゴリに分類できるな、と感じてきました。

上から並べるとこんな感じです

1.ネイティブ並みの流暢な英語を話す人

 こういう人は、ほぼ、若い段階で、外国で教育を受けた経験のある人がほとんどです。発音もいいし、文法とかも性格だし、微妙な言い回しも、上手にこなします。
 ほとんど場合は、「すごいな~」と思いながらその人の話を聞いているのですが、時々、こういう人と、一緒に仕事をしたりすると、困ることもあります。

 「オイオイ、Aさんの言っていること、難しい言い回しばかりで何を言っているかわからないぞ。」

ってな感じで、自分だけ取り残される場合があるわけです。

なので、こういう時は、臆面もなく、「あなたの英語は高度すぎて分からなかったから、日本語で何を言ったか教えて。」って聞くようにしちゃいます。

2.本人はネイティブだと思って英語を話す人

 本人は、ネイティブだと思って、まくしたてるように英語を話すんだけど、実はすごく分かりずらい発音だったり、表現が独特すぎて理解しにくいって人がいます。こういう人の多くも、若い段階で、外国で教育を受けた経験のある人なんですが、上の人と違って、あまり真面目に勉強をしなかったのかな、って感じです。
 あと、こういう人の特徴は、スラングとかも好きですよね。とか、会話の途中に「I mean」とか「You know」といった“合いの手”を入れたがるのも特徴かもしれません。

 一緒に仕事をする身としては、こういうのは最悪ですね。こういう人とと一緒に仕事をするときには、本人ではなくて、他の人に「Aさん、さっき、Bさんって何を言っていたの?」って感じで質問するようにします。

3.発音は悪いけど、ちゃんとした文章を話す人

 僕ら日本人にとって、英語って、「読む、書く」の機会のほうがよっぽど多いので、その延長線上で、発音は悪いけど、書かれた文章を読むように、ちゃんとした英語を話す人がいます。
 こういう人は、「LとR」の発音の違いとかはできないけど、多くの場合は、簡潔で、論理的な会話をしてくれるので、一緒に仕事をするのであれば、一番、助かる相手ですね。

 まあ、端的に言ってしまえば、こういう人って、そもそも頭が良いこと人がほとんどです。なので、多くの場合、こういう人と日本語で話をしていても、非常に仕事がしやすかったりする訳です。

4.発音も文法もハチャメチャだけど、意志は伝える人

 仕事をする以上は、例え英語力が不足していようが、必要な意思疎通をするためには、何としてでも、相手に分かってもらうように話をしなければいけません。
 特に、僕のようにエンジニアリングの世界にいる人間にとっては、専門用語と簡単な動詞があれば、最低限言いたいことを伝えられる場合がほとんどです。

 ホテルのフロントに行って、「Please call a taxi for me.」なんて言わなくても、「Taxi !!」って一言いえば、分かってくれるでしょ。

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 「だから、なんだ?」という結論は無いのですが、こんな4種類に分類できるな~、最近感じていたので文章にしてみました。

 ちなみに、僕自身は、4番のカテゴリにいます。で、3番の人間になれるように日々努力しています。





2015年3月19日木曜日

コノニル(Collonil) シューケア用品


お恥ずかしながら、この年になるまで、「スーツ&ネクタイ」のサラリーマン生活をしたことが無く、その為、持っている靴もほとんどがカジュアルシューズでした。

そんな中、昨年末からの冠婚葬祭が続いたこととから、ちゃんとした靴を一足買いました。
それに伴って、靴の手入れ(シューケア)の道具も揃えようということで、色々と調べる中で、「コノニル(Collonil) 」のシューケア用品が良さそうという事で、一式買ってみました。

ちなみに、今までどんな靴にも「ラナパー」を使っていました。
これは、これで結構、便利かつ優れものだったと思います。

正直、想像以上に値段は高かったです。
ただ、各メーカーの説明を読んでも、どこも宣伝文句ばかりで、違いがよく分かりません。なので、「迷った時は、評判がいいやつを買っとけ!!」という、至極ミーハー根性で、コロニルを選びました。

買った品は、以下の通り、

1.1909シュプリームクリームデラックス
靴に栄養を与えて、つやを出すクリーム、要は「靴墨」ですね。色ガラ物用の「無色」の物と、黒い靴用の「黒色」の2色を買いました。

2.1909 アプリケーションブラシ
クリームを靴に塗るときのブラシです。お恥ずかしながら、こういう道具があることを知りませんでした。使ってみると、「とっても便利!」。細かいところまで、きれいにクリームを塗ることが出来ます。「黒用」と「無色用」の2本を購入。


3.1909シュプリームプロテクトスプレー
防水スプレーなのですが、革を保護するする成分も入っているらしく、何にでも万能に使えるみたいです。汚れの付着を防ぐ意味でも有効だそうです。

4.レザーソープ
汚れ落としの「泡」が出るスプレー。今まで、革靴を丸洗いする「サドルソープ」は持っていたのですが、こうやって、シュッと吹き付けて、ササッとふき取れる道具は便利ですね。

で、この新しい道具を使って、毎夜、シャカシャカと靴を磨いております。
今まで使っていた道具と比べて、何が違うかは、時間が経ってみないと分からないですね。

現時点での良い印象としては、クリームを塗った後にもべとべとしていない事と、余計な香料の臭いが無い事かな。それ以上に、同じお手入れでも、良い道具を使っていると、なんとなくうれしいですね。

2015年3月4日水曜日

〝DOPPELGANGER”社の自転車事故で思うこと

こんな記事が、ちょっと世間を騒がせていますね。

http://mainichi.jp/select/news/20150301k0000m040082000c.html

読者の方々は、薄々お気づきの通り、2年ほど前までは自転車業界の端っこの方で働いていたので、こういう話はちょっと気になります。

走行中のフレームが「ポッキリ」と折れた訳ですから、相当の事故と言えるのですが、記事の書き方としては、「氷山の一角」といった表現を使っているように、注意深く、特定のメーカーや商品(この場合は、DOPPELGANGERブランドの自転車)の批判を避けている様に見えます。

さて、この記事の言うように、自転車のフレームの破壊に伴う事故って、しょっちゅう発生しているのでしょうか?

あまり、大きな声では言えませんが、答えは「YES」と言えるでしょう。
さすがに、「しょっちゅう」ではありませんが、この業界にいれば、毎年、片手では足りないぐらいの事故報告の話は聞くぐらい、「普通に起こっている事」です。

たとえば、消費者庁が公開している製品事故のデータベースで「自転車」と検索をかければ、かなりの数量のフレーム破損に伴う事故情報を知ることができます。

URLはこちらです↓
http://www.jikojoho.go.jp/ai_national/

これだけのフレーム破損による事故情報が公開されているのに、何で、「政府(この場合は、消費者庁であり経済産業省)は、危ない製品の発売を中止する措置を取らないんだ!!」という義憤を感じる方々もたくさんいると思いますが、ここがすごく難しい所なんですよね。

というのは、「フレームが折れる」っていう事故は共通であっても、その原因は様々だからです。

第1のケースとしては、お客さんの誤った使い方をした場合。例えば、普段から二人乗りをして、街中をガンガンに走っていたとすると、フレームにはそれなりの負荷が掛かってしまうから、当然壊れるリスクは上がる訳です。

第2のケースとしては、今回の様に、「フレームが折れる」という事故が起こる前に、何かしら強い衝撃が加わる事があって、フレームにダメージを与えてしまった場合。例えば、他の自転車とぶつかったとか、駐輪場で将棋倒しにあったとか、まあ、本人が気が付いていない所で、フレームにダメージが蓄積していて、最後にちょっとしたきっかけで「ポキッ」と折れてしまったケース。

これら、第1/第2のケースの場合には、メーカー側としては、「お客様自身の使い方が誤っていた(「適切ではなかった」って言い方をしますが)」ケースとして、当然、自分たちには非は無いと主張します。

そのうえで、第3のケースとして、壊れたその製品だけに、製造上の不良があったというケースが考えられます。例えば、偶然、溶接部にゴミがついていてその部分の溶接が充分に乗らなかったとか言う場合です。
まあ、使う側としてはそんなことはあっては困る話ですが、作る側としては、ちゃんと品質を管理してたつもりでも、その管理の隙間で起こってしう製造不良は当然ある訳です。特に、自転車フレームの溶接工程は、手作業がやっている場合が多いので、必然的に、こういう不良が起こるリスクが高くなります。
しかも、このケースが厄介なのは、メーカー側が故障の原因がつかめて事がほとんどだからです(そりゃあ、原因が分かれば、改善できていますよね)。

さて、第3のケースの場合には、メーカー側の対応はどうなるでしょう?
ここが、メーカーの良心によって、多種多様な判断となる部分です。

最後に、第4のケースとして、明らかに設計上や製造上のミスがあったケースです。
例えば、構造解析をしてみたら、明らかに壊れやすい部分が見つかった。試験評価をしたら、基準に達さないうちに、フレームが破損してしまった、というケースがあります。

この第4のケースの場合には、メーカーとしては、製品を交換したり、対策部品を提供したりといった「是正措置」を取ることが求められる事になります。

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ここまで書いてきたように、国の法律(PL法や消費者安全法)で、明確にメーカーの責任が問われるのは、上記のうち、第4のケースだけになります。これが、僕が「難しい」と言っている部分です。

それを踏まえて、〝DOPPELGANGER"ブランドの自転車を、製造販売しているメーカーのwebサイトを見に行くと、メーカー側は、全ての製品は『JIS基準』を満足する形で、設計/製造されていて、そこからさらに品質改善にも取り組んでいるという主張をしています。

このページを見ると、良くわかります↓
安心への取り組み
http://www.doppelganger.jp/brand_action/for_reassurances/

一方、新聞報道によれば、今回のフレーム破損の原因となった溶接不良は「新品時から発生していた」

この2つの事実を総合すれば、今回の自己は、上記の「第3のケース」に該当する事になります。
(まあ、あくまでも当事者たちの主張に嘘が無いという前提ですよ。)

なので、この訴訟がどういう形で着地するのかは、なかなか「難しい」判断だと思います。

何とも、後味が悪いですね。
さて、この「後味の悪さ」を助長しているもう一つの要素について、次の記事で書いてみたいと思います。