2016年4月22日金曜日

Sinn 103 と GUINAND 40.50


Sinn 103とGUINAND 40.50 シリーズ。
言ってみれば、兄弟の様な両モデルですが、あなたならどっちを選びますか?

僕は、「Sinn 103を買うぐらいなら、GUINANDを買え!!」と強く主張したいです。
というのは...

  • 最近のSinnは、"TESTAF"の認証とか、色々と技術的な挑戦をしていますが、103のムーブメントは、ETA(Valjoux) 7750です。
    7750と言っても、カスタムによってピンキリな事は知っていますが、僕としては、この汎用ムーブメントに50万以上のお金を払うという気持ちにはなれません。
    その点、GUINANDは、ムーブメントに最低限の装飾と施して、その上、職人によるちゃんとして組み立てと調整を行った上(成績書がついてきます)で、妥当な価格で提供されています。
    パイロットウォッチとして使い倒す事を考えたら、この値段は重要な問題だと思います。
  • GUINANDの時計を手にすると分かりますが、この時計には、職人が手作りした息吹を感じる事ができます。逆に、Sinnの時計は、非常に作りこまれた大量生産品の匂いがします。
    多分、純粋な工業的な精度で言えば、Sinnの方が上でしょう。
    でも、僕が求めているものは、人間が作った温かみの様な物です。その意味で、ケースや文字盤を見ると、GUINANDはすごく良い仕事をしていると思います。
  • ディテールへのこだわりという意味でも、GUINANDはすごく細かい仕事しています。
    例えば、Sinn 103の兄弟となる40.50でも、合計10種類のバリエーションがあります。今回僕は、マット(梨地)加工のケースに魅かれて40.50.10というモデルを選びました。それ以外にも、スモールセコンドの背景部とメインの文字盤の金属加工を変えたりとか、時間を示す数字の印刷の精度とか、パイロットウォッチの"このデザイン"に魅かれた人間には、GUINANDのこだわりは響くと思います。
  • 最後に、やっぱり、GUINAND 40.50シリーズは「Helmut Sinn氏」の時計という事です。
    現在の経営権そのものは、他の人(この人も魅力的は人でした)に移っていますが、依然としてSinn氏が深く関わっている会社という意味では、GUINANDこそが、「Sinn氏の時計」と言えると思います。
最後に、僕個人としては、まだ、大学生のころ(もう20年以上も前)にSinn 103のデザインに一目惚れして、それ以来、いつかは買いたいと心の片隅に取っておいた物だったので、Sinn氏が亡くなる前に、彼が作りたいと思った「最新の時計」を買いたかったという思いがありました。

確かに、総合的な技術力で見たらSinn社の方が上だと思います。モデルラインナップもSinnのほうが多いですし、僕も実際に欲しいと思うモデルもいくつもあります。

ただ、なぜか、 最後に欲しくなるのは、この古臭いデザインのパイロットウォッチなんですよね。
その意味でも、今回GUINANDを選んだのは、すごく満足のいく選択でした。

3 件のコメント:

  1. はじめまして。私もこの時計欲しいのですが、購入元はなぐもさんですか?

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    1. 僕は、フランクフルトの工房に直接訪れて買いました。残念ながら、南雲さんでは、僕の買った機種(40.50.10)は取り扱っていません(まあ、元々数が少ないので、頼めば輸入してくれるかもしれませんが)。
      web通販も受け付けていますので、値段と選択できる機種を優先するなら、ドイツに直接発注するのが良いと思います。
      ただ、南雲さんで買えば、アフターサービスも手厚いですし、日本正規品ならでは安心感がありますよね。

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  2. dsktaka様
    ご返信有難うございます。ケースポリッシュの40.50.03は南雲さん取り扱いあるようですが、税別498000円と凄い値段ですね^^;↓
    ttp://blog.goo.ne.jp/nagumo-watch/e/edc9e67e2287a1f12cf2cd26400ac584?fm=rss
    中のムーブは7750ですので、メーカーメンテに拘らず直販サイトかフランクフルトの工房で購入しようと思います^^

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